最終的な味をイメージする教室
全三回のコーヒー教室。第二回(3つ穴式ドリップの実践と飲み比べ)
■内容
《器具に合った挽き方・粗挽き、中挽き、細挽きの違い
焙煎度の違い・ドリップするときのお湯の温度
フレンチプレス(コーヒープレス)でコーヒーオイルを抽出する》
第二回目では、今までのコーヒー教室では簡単にしか伝えられなかった
部分を少し掘り下げてお話しています。
まず覚えていたほうがいいことは「自分は最終的にどのような
コーヒーを作ろうとしているのか?」ということ。
コーメーメーカーだったら、
何挽きにするのか?
粗挽きがいいのか?
細挽きがいいのか?
お湯の温度は何度?
どんな器具を使えばおいしく淹れられるの?など、
聞かれる質問はいろいろあるものの、
「最終的にどのようなコーヒーを作るか」
によって、右記の質問の答えは全く異なったものとなります。
コーヒー教室では時間のある限り、そして、お腹の耐えられる限り(笑)
実際に淹れて飲み比べをしてもらっています。
言葉ではよくわからないことでも、
飲み比べをしてみれば格段にわかりますからね。
まず、単純にお湯をかけるだけのハンドドリップと言っても、
お湯の注ぎ方・お湯の太さ・お湯の温度・水の質
ペーパーの種類(目詰まり具合)・フィルターの種類(布、紙、金属など)
粉の粒度・焙煎の度合い・産地など、思いつくままに書いても、
これぐらいの味を作り出す要因があるわけです。
もちろん、書いた中のひとつを変えればコーヒーの味も変わってきます。
こんな話をすると「コーヒーは奥が深いね」と言われますが、
私が今までコーヒーのことをやってきて思うことは、
実は決してそんなことはないというのが素直な意見。
おいしいコーヒー(納得できるレベルというか)を作ることは、
そんなに難しくはありません。
難しく聞こえてしまう原因のひとつは、
まず、話し手の中には専門的な言葉ばかりで喋る人がいるということ。
このような人の多くは、相手に伝えようというよりも、
喋っている自分に歓びを感じるタイプです(ある側面では私も、笑)
実際そのような人と話をすると、結構疲れます。
質問は許されませんから、聴くのみで、
でも、Mの人達には人気があります。
そして、もうひとつ。
「コーヒーは難しいもの」という先入観が大きすぎて、
話をしていてもコーヒーが簡単ではいけないと思ってしまっている人。
悲しいかな耳が閉じてしまっている感じ。
複雑で奥の深い世界にしたい気持ちはわからないでもないですが、笑。
味の要因について、あらゆる可能性を考えることは大切です。
ただ、まずはシンプルにして大まかにでも基本を知ること、も大切なことです。
ようはややこしいことが多かったとしても、
簡単な言葉で、ひとつずつゆっくり理解していけば必ずわかるように
なってくるということです。
では、コーヒー教室はどのように進めていくかといいますと、
「どんなことをすれば、どんな味になるのか?
(粉が細かくなると、どんな味になるのか?など)」
「ここを変えると、どんな味になるのか?
(温度を変えると、どんな味になるのか?など)」
まずはこれを大まかにでも理解すること。
それがなんとなくわかると、
次は「こういう味を作るためには、どのようにすればいいのか?」
ということを考え、実際に作ってみます。
その作ったものが「どれだけイメージした味に近いか?」
「遠ければ、何を変えると近くなるのか?」
はっきり言ってこれの繰り返しです。
これは面倒ですけど確実に答えに近づきます。
オリジナルのブレンドを作ってほしいとか、
味を調整してほしいとか言われたときには、
単純にこの作業を繰り返します。
他の人と比べて私に何かがあるとすれば、
少しだけ多い経験則かもしれません。
味を作るときには、作りたいコーヒーのイメージを思い浮かべ、
そこから逆算していく方法しかありません。
粉の粗さはこうでなくてはいけないとか、お湯のかけ方はこうであるとか、
温度は何℃でなくてはいけないなど、方法(やり方)ばかりに目を向けていては、
最終的な味は行き当たりばったりのものになってしまいます。
本に書かれているようなことが決して間違いだと
言っているわけではありません。
ただ少し付け加えるとすれば、方法は方法であり、
それだけが答えではないということ。
方法というのはあくまでも全体の流れのひとつであり、
その中の一つが良いとか悪いとか言っても、
目指すべき答えが違えば辿る道順は変わってきます。
方法を変えようと思えばいくらでも変えられるし、
一部分を変えても、その次の工程、その次の次の工程も味には
必ず影響してくるので、そのやり方がどうであるかは一概に言えません。
コーヒーを作る器具には、たくさんの種類がありますし、
その器具をどのように使ってどのようなコーヒーを作るのかは
人それぞれ異なってきますからね(器具に合う基本的な方法はあるとしても)
ちょっと難しいでしょうか…
例えばパズルで言えば、最終的にできあがる絵がわからなければ、
パズルは完成しません。絵を見ながら、このピースはここにくるとか、
この色はたぶんこの辺だとか予測をしますよね。
出来上がる絵がどんな絵かわからずピースだけをひとつひとつ見ていても、
最終的な絵がイメージできないのと同じことです。
「難しいことを簡単に、簡単なことをより深く」
これからの珈琲教室もいろいろ伝えていければと思います。
それでは、また次回に。
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