水が悪い=コーヒーは美味しくならない?
「水質が悪い=コーヒーは美味しくならない」
と説明すれば、
ほとんどのお客さんは納得してくれます。
「だって、コーヒーはほとんど水ですからね」
だから、
家庭で淹れるコーヒーはおいしくならない、のだと…。
水質が悪ければ、おいしいコーヒーはできません。
これは偉そうに言うまでもなく、当たり前のことです。
おいしい水であれば、コーヒーはおいしくなります。
これまでの経験で一番面白かったのは、海外の水でした。
その場所では、蛇口から出てきた水はそのままは飲めません…
いや無理すれば飲めるんですけど、色は濁っているし、
臭いはきついしで、決して「おいしく」は飲めません。
そこで考えたわけです、
「水が悪いとおいしいコーヒーはできないとはいうけれど、
こんな酷い水だとどんな味になるんだろうか?」と。
そこで珈琲豆を使ってのドリップ実験です。
実験に使用したのは、
焼き立て新鮮な珈琲豆です。
普通の水でドリップすれば、
「おいしい!」と言ってもらえるレベルの珈琲豆です。
結果的には、水に付いた臭味全ては取れなかったのですが、
水自体の臭味はやわらぎ、
味(質)はそこまで悪くはないものでした。
臭味を無視すれば、飲めないことはないレベルのコーヒーでした。
(水が硬すぎて、コーヒーの味も硬くなりすぎましたが。。)
コーヒーというのは、
備長炭などの多孔質と呼ばれる組織になっていて、
そこそこの匂いや嫌味などは吸着してくれます。
匂いが強すぎるまずい水は論外ですが、
普通に「飲める程度」の水であれば、
特に問題なくおいしいレベルのコーヒーは作れます。
普通に「飲める程度」の水では、
最高のコーヒーにはならないかもしれませんが、
「普通においしい」コーヒーはできます。
「コーヒーはほとんどが水でできている。だから…」
というのは、なんだか説得力がありますが、
水の良し悪しを言うのは、入れ方がうまくなってからです。
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