コーヒードリッパーによる入れ方(抽出理論)の違い
カリタドリッパー、メリタドリッパー、コーノドリッパー、
それぞれのコーヒードリッパーが持っている、
基本的な入れ方(抽出法)。
応用を話し出すときりがないので、
基本的な入れ方(抽出法)を書いておきます。
第一湯目の「蒸らし」作業までは全て同じ。
第二湯目から、
コーヒードリッパーによっての違いが出てきます。
・カリタドリッパー-「の」の字を書きながら、お湯を何度かに分けて注いでいく
・メリタドリッパー-人数分を一気に注ぐ(「の」の字を書く場合もあり)
・河野(コーノ)ドリッパー-「の」の字を書きながら、お湯を何度かに分けて注いで
ここでは、カリタ・河野(コーノ)が持つお湯を注ぐ方法と、
メリタが持つ人数分のお湯を一気に注ぐ方法の2つ分けることができます。
簡単に言えば、メリタのほうが軽い味(単調な味)になる傾向があり、
「の」の字を描きながらドリップするほうが複雑な味が作れます。
この入れ方の違いで味に関係するのは、
抽出されるスピード(粉の中をお湯が通過するスピード)と攪拌です。
メリタドリッパーを使っている専門家でも、
上記を理解している専門家はいますので、
「の」の字を描きながらドリップする専門家もいます。
注2:少しオタクな話
河野(コーノ)では一点集中法という入れ方があります。
読んで字の如くですが、
一点に集中してお湯を注いでいく方法です。
とは言っても、核となる抽出理論は、
カリタドリッパー、メリタドリッパーと大きく違いません。
一点集中法を取り入れている専門家は、
「いや、うちの入れ方は他とは違う!」と言うでしょうが、
客観的には特筆するべき違いはではありません。
一点集中法の利点として挙げられるのは、
攪拌の有無だと考えられます。
お湯のかけ方(入れ方)で攪拌が起きると、
珈琲液の中には濁りの成分が抽出されてしまいます。
「の」の字を描くことによって、
珈琲粉に対して水圧がかかる=つまりは攪拌が起きることによって、
濁りの成分が出やすくなってしまう状態が問題であり、
攪拌をできるだけ避けようとしているのが、
一点集中法が狙っていることのように思います。
ただ、この攪拌に関しては、
先程も書いた通り、お湯のかけ方に左右されることです。
ドリップポットの使い方(形状により無理な場合もありますが)に慣れ、
お湯の調整が適切にできるようになれば、
珈琲粉の攪拌は極力抑えることができるようになり、
比較的透明感のある液体を作ることができます。>
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