カリタ台形ドリッパーと河野(コーノ)円錐形ドリッパー
ある有名な河野(コーノ)ドリッパーの専門家が言っていました。
「円錐形のほうが良い。
なぜかと言えば、お湯は高いところから低いところに流れるわけで、
円錐形のほうが形状的にお湯が無理なく流れる。
台形のドリッパーでは、台形という形状上、
お湯の流れかたに無理が生じ、適切な流れ方がしない。
なおかつ、円錐形のほうが、液体の出てくる先が一点であり、
珈琲豆から抽出される成分が一点に集まることにより、
良い珈琲液が抽出されるのである。」と。
ドリッパーの形状とお湯の流れ方の関係については非常に納得できますね。
「カリタドリッパー」(台形)と、
「河野(コーノ)ドリッパー」(円錐形)を比べたときには、
お湯の流れ方の違いについてはなんとなくでも理解できると思います。
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カリタドリッパー↓
河野(コーノ)ドリッパー↓
上記でも言われている通り、
円錐形のほうが自然に無理なくお湯が流れます。
ただ、
「抽出される成分が一点に集まる=良い珈琲液になる」
については、見過ごせません。
説得力はそれなりにあるように感じますが、
必ずしもそうとは言い切れません。
というのも、
「成分が一点に集まるから良い珈琲液になる」
を前提とし、それを検証しようとすれば、
真ん中だけにお湯を注いでいく一点集中法と、
一般的な「の」の字を描いてお湯を注いでいく方法を比べれば、
答えは見えやすくなります。
これは上記2つの実験をすれば一目瞭然ではありますが、
一点集中法の傾向としては、
良い意味でも悪い意味でも単調な味になりやすい傾向があります。
「の」の字を描いたときの傾向としては、
一点集中法よりも攪拌が起こりやすいものの、
うまく抽出すれば複雑な味を作ることも可能です。
が、うまく抽出できなければ、
うるささの残る雑感のある味になります。
うまく抽出できるかどうかは、お湯のかけ方に左右されます。
無難に飲みやすい珈琲液を作るのであれば、
抽出の技術をあまり必要としない一点集中法が良いです。
細いお湯を一点に注いでいるだけですからね^^
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