カフェインがパーキンソン病予防に一役
コーヒーなどに含まれるカフェインに、神経細胞の死を抑え、細胞を保護する作用のあることが、鳥取大の中曽一裕助手(脳神経内科)らの研究で分かった。コーヒーを多く飲む人ほどパーキンソン病の発症率が低いとの疫学調査もあり、そのメカニズムの一端を示すものといえそうだ。
パーキンソン病は、脳の黒質と呼ばれる部分の神経細胞が減り、神経伝達物質ドーパミンが不足して運動障害を起こす病気。治療は薬剤でドーパミンを補う「補充療法」が中心となる。
中曽助手らは、培養したヒトの神経細胞を使い、パーキンソン病のモデルとなる毒性物質などで細胞死を誘発。濃度を変えてカフェインを加え、変化を観察した。その結果、カフェインの濃度に応じて細胞死が抑制された。
さらに、細胞生存にかかわるシグナル伝達経路を妨げると、カフェイン効果が減ることも確認。この経路を通じて細胞保護効果を発揮していることを突き止めた。
中曽助手は「適量のカフェイン含有飲料は、パーキンソン病発症を抑制する可能性がある。このシグナル伝達経路を活性化させる他の食品や薬剤も、発症抑制効果を持つかもしれない」と話している。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/life/health/21702/
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