日本で最初の喫茶店/コーヒーの歴史
日本で最初の本格的な喫茶店は、東京上野の西黒門町に開いた「可否茶館」というお店でした。
文各社や芸術家達が集うフランスの文学カフェをイメージして作られた店内でしたが、その時代には早すぎて残念ながら数年の後に閉店せざるをえませんでした。
それから喫茶店がいくつも開店し、ハイカラ好きの人々や文化人、芸術家がそこに集い、コーヒー文化と呼べるものが日本に根付き始めたのは、明治も終わりに近くなった頃でした。
日本のコーヒー文化の先駆けとして挙げられるのは、「バンの会」(コーヒー愛好家の会)です。森鴎外が指導して創刊された文芸雑誌「スバル」のメンバーでもある北原白秋、石川啄木、高村光太郎、永井荷風などが日本橋の「メイゾン鴻の巣」を利用して毎月会合を持っていたのです。
その店は本格的なフランス料理とフランス式の深入りコーヒーを出していました。メイゾン鴻の巣はさながら文士の社交場だったのです。
明治時代から大正時代にかけて、このようなコーヒーのある文化サロンの役割を果たすカフェがいくつか出来てきて、日本にもやっとカフェの文化の風が入ってきました。
ただいずれもまだまだ一般の人にとっては敷居の高い店ばかりでした。
■コーヒーの歴史/関連書籍
日本最初の喫茶店「可否茶館」の歴史 星田宏司著 いなほ書房 /星雲社
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黎明期における日本珈琲店史 星田宏司著 いなほ書房 /星雲社
価格1,200円 (税込 1,260 円) 送料無料
コーヒー文化研究 No.3/価格1,000円 (税込) 送料別
学会誌「コーヒー文化研究」はコーヒー研究者による論文や、総会・集会時に行われた講演内容が収録されています。その内容は学会会員ほか多くの方々から、高い評価をうけています。
珈琲と文化 No.68/価格840円 (税込) 送料別
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